歯科医院経営の無駄とアマルガム問題
はじめに:まだアマルガムって使うの?
最近見かけたニュースで、「歯科用アマルガムは2034年に製造・輸入終了へ」という話題が上がっていました。
私は正直、「もうとっくになくなっている」と思っていたくらいです。しかし、読んでみると、今でもアマルガムを使用している歯科医院が存在するという内容があり、かなり驚きました。
しかも、国際的にはまだ“普通に使われている国”もあるとのこと。
おそらく発展途上国が中心だとは思いますが、日本国内でも「まだ使っているところがあるの?」という疑問が湧きました。
この記事では、私の過去の臨床経験や歯科医院経営の視点から、「アマルガム問題」と「歯科医院が抱える無駄」について、少し突っ込んだ話をしていきます。
歯科医院でのアマルガム使用経験:根破折への応用

私が以前勤めていた歯科医院では、「根破折している歯をどうしても抜きたくない」という患者さんの希望に対し、破折部にアマルガムを詰めて残存を試みるという処置をしていました。
当時は、
「そんな使い方するんだ…」
と驚いた記憶があります。
もちろん、現在ではより優れた材料・接着技術がありますし、長期的に考えてもアマルガムは“積極的に使う理由がほぼない”と言えるでしょう。
しかし、いまだに使っている歯科医院があるという事実には、やはり「経営」の視点が深く関わっていると思っています。
アマルガムを使い続ける理由は、結局“経営”?
歯科医院経営の目線で考えると、アマルガムを使い続ける理由はいくつか考えられます。
● コストの安さ
アマルガムは材料費が安く、チェアタイムも短い。
● 技術的ハードルが低い
コンポジットレジンの接着操作に比べると、古い手技のままで扱える。
● 保険診療の採算が取りやすい
低コストで利益が出しやすい。
しかし、こうした「過去の経営効率の良さ」を優先していると、
現代の患者ニーズ・安全性・環境配慮という潮流から大きく外れてしまうのです。

歯科医院経営として考えるべき“無駄”
私は、歯科医院の経営改善のお仕事をしていて常に思うのですが、
多くの歯科医院には“無駄なコスト”や“惰性で続いている慣習”が本当に多いです。
アマルガム以外にも改善できる点はたくさんあります。
歯ブラシの種類、多すぎ問題

巷には無数の歯ブラシがありますが、結局のところ大切なのは
プラークが取れているかどうか。
私は勝手にこう思っています。
- 乳児用
- 小児用
- 混合歯列期用
- 成人用
- 高齢者用
この5つで十分。
歯科医院がTBIをするたびに歯ブラシをサービスで渡すことがありますが、私は疑問です。
患者さんの家に行けば、
「これどこでもらった歯ブラシ?」という未開封の歯ブラシが山ほどある。
しかも掃除道具として使われていることも多い。
医院コストを減らしたいなら、
TBIは“自分の歯ブラシを持ってきてもらう”方式にすべき。
忘れたら購入してもらうか、今回のTBIは説明だけで十分。
これだけで年間数十万円レベルで経費が削れる歯科医院もあります。
ホテルのアメニティ歯ブラシだって、もはや不要じゃない?
これは完全に私の妄想ですが、
「ホテルのアメニティ歯ブラシも廃止されればいい」と本気で思います。
環境負荷も減るし、不要なプラスチック製品にお金をかけずに済む。
日本は“サービス精神”が過剰な部分が多いですが、歯科医院も同じ。
サービスのためのサービスはもう終わりにしていい。

無駄を削れば、診療報酬を50%上げられる?
アマルガムに象徴される「古い材料」や
歯ブラシ配布のような「惰性の習慣」
これらを見直し、無駄な支出をカットするだけでも、医院の財務体質は大きく変わります。
さらに、
- 予防
- メンテナンス
- 高付加価値治療(審美・補綴)
こうした利益率の高い領域にリソースを回せるようになれば、
診療報酬50%アップも夢ではないと本気で感じています。
アマルガムのような“過去の遺物”を引きずる必要はありません。
歯科医院経営としての私の提案
- アマルガムをまだ使っている歯科医院は、材料・技術のアップデートを検討すべき
- 無駄なサービスは削り、必要な部分に投資する
- 患者本位の医療と経営効率のバランスを取る
- 過剰サービスではなく“必要十分”の医療へシフトする
そして何より――
経営においては、勇気を持って古い文化を手放すことが必要です。
さいごに

私は歯科衛生士として現場で働き、今は歯科医院経営のお手伝いもしています。
医院の課題解決のサポートも行っています。
この記事が、歯科医院経営を考えるヒントになれば嬉しいです。
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そして、お気軽にお問い合わせくださいね。

